外国人の雇用にはルールがあります!

外国人は、「出入国管理および難民認定法(入管法)」で定められている「在留資格」の範囲内において、日本での就労活動が認められています。在留資格を所管しているのは、法務省に所属する出入国在留管理庁です。在留資格が許可されると、【短期滞在】を除いて在留カードが外国人に発行されます。

企業などの事業主は、外国人を雇い入れる時には、外国人の在留カードまたはパスポートなどを確認して、就労が認められる資格を外国人が持っているかどうかを確認することが重要になります。

就労ビザと在留資格

就労ビザは、外国人が日本の企業などに勤務・仕事をするための在留が許可される資格で、【技術・人文知識・国際業務等】や【技能】などの在留資格のことです。
このように、在留資格とは日本での在留と一定の活動を認める資格ということになります。
在留資格はビザと呼ばれることがありますが、ビザと在留資格は別物です。
ビザは、上陸の審査の時に使うものであって、正式には、「査証」と呼ばれます。
日本で働くことを目的とした資格のことを「就労ビザ」と呼ばれることがありますが、これは通称で、正しくは在留資格です。

「就労ビザ」と呼ばれる16種類の在留資格

日本での就労が可能な在留資格は19種類あります。通常「就労ビザ」と言われている在留資格は、次の16種類を指します。
※この他、【外交】、【公用】、【高度専門職】も就労可能ですが、一般的という意味から考慮して分けています。

特定技能   技能実習   技能     技術・人文知識・国際業務
教授     医療     介護     企業内勤務
教育     研究     報道     経営・管理
興行     芸術     宗教     法律・会計事務

これらの中でも、就労ビザの代表とされるものは【技術・人文知識・国際業務】です。
就労ビザと言われる場合には、【技術・人文知識・国際業務】を指すことが一般的となっています。
なお、身分系の在留資格である【永住者】などは、就労に制限はありません。

在留カードは常時携帯が義務付けられている

2012年7月の入管法改正によって、【短期滞在】以外の在留資格を許可されると、ICチップ内蔵の在留カードが発行されるようになりました。
高度なセキュリティ機能を有している半導体集積回路である「ICチップ」を内蔵するで、在留カードは偽変造カードの作成が極めて困難になっています。
外国人本人のパスポート・許可証印および在留カードのいずれか、または両方を確認することによって、その外国人が日本に在留している在留資格と在留期限を把握することができます。

ビザ(査証)の取得が免除されるケースがある

ビザ(査証)がなくても日本に入国することができるケースがあります。
日本の入管法およびその規定によって、「難民旅行証明書」を持っている外国人などが対象になりますが、この他にビザがなくても入国できる事例としては、日本が「査証相互免除措置実施国」として、ビザ(査証)なしで国を行き来することに関して取り決めを結んでいる国の国籍を持っている外国人の場合になります。

日本は、欧米やオセアニア、アジア圏など68か国とビザの相互免除または一定の期間であれば査証がなくても相互の国に入国できる協定を結んでいます。
これらビザ免除国の国籍を持つ外国人であれば、事前に自分の国の日本大使館や領事館などでビザを取得して入国する必要はありません。
この場合は、日本での活動内容は【短期滞在】に限定されていて、おもに商用・会議出席・知人などの訪問・観光のときに利用されます。
つまり、ビザなしの場合、収入を得る就労目的では日本に入国することはできません。

就労目的の来日ならビザは必要

日本に就労目的で入国する場合には、ビザの相互免除措置実施国の出身者であったとしても、入管法の規定に基づいた手続きを行って、正規の就労ビザを取得しなければなりません。
外国人が日本で働くには、就労が認められている19種類の在留資格のいずれかに該当する就労ビザを取得する必要があります。

留学から卒業後に日本で就労したい場合は?

日本の大学などに留学している外国人の学生が、卒業後にそのまま日本で就職を希望する場合、学生時代に所持していた【留学】という在留資格では、日本でフルタイムの労働者として働くことはできません。この場合、現在の【留学】から、就労可能な在留資格のいずれかに「在留資格変更許可申請」を行って許可を受ける必要があります。

このような場合も含め、在留資格認定証明書交付申請、在留資格変更許可申請、在留期間更新許可申請などの手続きにおいては、申請取次行政書士が申請書類の作成、提出代行、申請取次のための法務省(出入国在留管理庁)への届出を行います。申請、在留カードの受取など、外国人本人または企業の担当者が実際に窓口に出向くことなく、完全に代行を行うことができます。

まとめ

外国人の雇用については、さまざまなルールがあります。今回は「適切な在留資格が必要」という内容でしたが、これ以外にも、会社側の要件、雇用される外国人側の要件と許可に関して、多くの条件を充足することが必要とされています。
ビザ取得の難しい点としては、出入国在留管理庁より指定された書類を事前に準備して提出さえすれば、必ず許可されるというものではないところにあります。

行政書士は、外国人を雇用する際にさまざまな手続きや法的なアドバイスを提供することができます。

就労ビザ(在留資格)も多様化してきています。外国人の雇用をお考えの際、どの在留資格が適切なのか専門家のアドバイスも取り入れてはいかがでしょう。